トニー賞のルールいろいろ |
Vultureというサイトに面白い記事が載っていました。
タイトルは「今年のノミネーションに影響を及ぼした、5つの奇妙なトニー賞の投票ルール」。
わたしにわかる範囲でご紹介します。
ルールその1)各作品の製作者は、トニー賞投票者846人すべてがその作品を見るように手配しなければならない
つまり投票者とその同伴者に無料で席を手配するってことみたいです。
ジェイク・ギレンホール主演の「Sunday in the Park With George」は、これをやらなかったからノミネートされなかったらしい。
製作側はいろいろ理由をつけてるそうですが、ちまたの噂では、その分のチケットを売って出資者へ還元する道を選んだんじゃないか、って言われてるそうです。
ルールその2)1つの役で受賞できるのは1回だけ
グレン・クローズは、1995年に「サンセット大通り」のノーマ・デズモンド役で主演女優賞を受賞してるんだって。
だから今年はノミネートされなかったって。
ルールその3)役者がノミネートされるためには、本公演の初日に舞台に立たなければならない
もし主演男優にアクシデントが起こって、代役が初日の舞台を務めたら、その代役が主演男優賞候補になる資格を得るんだそうな。
「グラウンドホッグ・デイ」のアンディ・カールはプレ公演の最終日に足にけがをしたけど、数日後の本公演初日には舞台に戻ってきました。
それは、このルールのためでもあるそうです。
ルールその4)主演でノミネートされるか助演でノミネートされるかは、配役の序列で決まる
なんかね、作品クレジット(production’s billing)というものがあって、それで作品名より先に名前が記されている役者は「主演」、それ以外は「助演」のカテゴリーに入れられるんだそうです。
映画(特に昔の映画)に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
「ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス in 明日に向かって撃て」みたいな?
トニー賞ルールだとこの3人が主演で、その他は助演となりますね。
って、例が古すぎますか?
上のVultureの記事によると、「ディア・エヴァン・ハンセン」の配役リストでは、すべての役者の名前がタイトルの下に書かれているんだそうな。
んで、トニー賞の委員会は今回は例外として、ベン・プラットを主演男優のカテゴリーに入れたんだそうです。
そかそか。
ベン・プラットを助演の候補者にしたら、ブーイングが起こったんじゃないでしょうか。
英断というか、臨機応変というか、まぁ、よかったよかった。
ルールその5)たとえブロードウェイで初演でもリバイバル・カテゴリーに入れられることがある
「Jitney」という芝居は、ブロードウェイでは初演なんですが、リバイバル部門でノミネートされています。
オフブロードウェイからブロードウェイにレベルアップした作品(「ハミルトン」や「ディア・エヴァン・ハンセン」等)は新作と考えられるけれども、以前オフブロードウェイのみで上演されてブロードウェイに来なかった作品が、数年経ってブロードウェイで上演された場合はリバイバル部門に入れられるんだそうな。
「Jitney」は2000年にオフブロードウェイで上演、2016年にブロードウェイへ。
ということで、リバイバル扱いなんだって。
ふ~ん。
【追記】
「いよいよあさってですね」とか書いてました。
ごめんなさい。日付間違ってました。
明日(12日)だ・・・・